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★ほんとにほんとに大感激なことにっ!
 ルトちゃん([0319] ルトヴィカさま/PL:ななんさま)のとこでキリバンを踏んで、リクエストしたらこんなイラストがっ!!
 その1 / その2
 あまりにうれしかったので、1本書いてみましたっ!




◆  SS ◆

届かないものと届くもの

 新しい装備、通称「ばかいとセット」がうれしくて、試し切りに森に出かける。
 ぷーさんが生息するあたりで、ぽにょに歌ってもらうと、なぜかドリーミングフラワー…通称夢花が現れた。

「君に用はないんだよ…」

 大剣をえいやっと振り下ろすと、きれいな銀のバラを残して帰っていく。

「……ま、いっか。もって帰ろう…」

 バラを拾い上げて、その後、無事ぷーさんから蜂蜜を奪い取る。

「あ、これと、これと…うん、できるかな、これで。」

 素材値と加工値を考えながら、ついでに熟したリンゴをひとつ拾った。

 工房にもどって、調合。
 森でとってきた素材で甘いジャムは無事完成。
 それをもってコレットさんのお店に向かう。

 僕が新しい装備をつくるのにドタバタしているうちに、コレットさんは蜂蜜料理屋さんを開店していた。
 今日はその開店祝いを兼ねて、蜂蜜を使った料理を作ったんだ。

 さすがに、お店のものをつまみ食いしたりはしないだろうから…
 好物に囲まれたお店は逆につらそうだな、なんておもったわけで。

 ………いや、コレットさんのことだから、堂々とつまみ食いするかも?!

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「はわっ! よーこそなのです!
 ……っと、ルーシェさんっ!買いに来てくれたのですっ?」

 真新しいお店に入ると、くるっと振り返りながら満面の笑顔で出迎えてくれるコレットさん。

「………それ……何がまざってるのさ…?」

 闇鍋、という名の甘い香りのする商品を目の前に、僕はそんな言葉をつぶやいた。

「企業秘密なのです〜♪
 さ、どれにします?調合の前にはこの筑前煮ですけどっ」

 いたずらっぽい笑顔で商品の説明をはじめるコレットさん。

「………いや、えーっと…うん………」

 しかし、どうみても、怪しげなものが混ざってそうな料理に僕は躊躇する。

「えぇぇぇ…買ってくれないんですかっ…?」

 うるうるっとした瞳で僕を見上げるコレットさん。
 猫耳がぺたっと前に倒れて……かわいらしい……

 いつものように手を伸ばそうとして、自分の手に持っているものを思い出した。

「あ……はい、これ。今日はね、開店祝いに来たんだ。
 結構おいしくできてると思うよ?」

 小さな瓶に詰めた作りたてのジャムをコレットさんに差し出す。

「はわっ?!…いただきますっ!」

 さっきのことは忘れたように、にっこりと微笑むと、うれしそうに受け取ってくれて。
 売り物と混ざらないようにしなきゃ、などといいながら奥に仕舞い込む。

「……じゃぁ、邪魔にならないように帰るね?お店、がん……」

―――どんっ

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「もう帰っちゃうんですかっ?!」

 いつものように勢いよく抱きついて、見上げるように僕を見つめるコレットさん。
 なんとか受け止めたけど………心臓に悪い。
 その抱きつき方も、上目遣いのその瞳も。

「……いや…えーっと……」

 ひとつ息をついて、コレットさんの猫耳をふにふになでる。
 これでご機嫌が回復してくれることを祈りつつ。

「……むぅ…ルーシェさん、なんだか冷たいのですぅ」

 ぷぅっと頬を膨らませて、ちょっとにらむように僕を見つめるコレットさん。
 …本格的に機嫌を損ねてしまったらしい。

「そんなことないよ…?お店、開店したばっかりでしょ?
 きっと、集会所のみんなが買いに来てくれて大忙しでしょ?」

 説得を試みるも、僕の胸に額を押し付け、イヤイヤするように首を振る。
 ……えーっと…どうしたらいいんだ…
 若干途方に暮れつつ、しばらく言葉を捜す僕。

「……わかりましたっ!」

 えぇ?なに、なにがわかったのさっ?!
 唐突に声を上げるコレットさんに、僕はぽかんとする。
 
 えいっ、とばかりに背伸びして、僕の頭に向かって両手を伸ばす。

「いつもいつもなでられてばっかりだから、なで返すのですっ!」

 えぇぇぇ…?なにがどうしたのさ……?!

 しかし、彼女の小さな手は僕の耳のあたりまでしか届かず……

「はうっ……と、とどかないのですっ…」

 えいっ、えいっと、じたばたする姿があまりにかわいらしい。
 僕はついうっかり邪魔するように、コレットさんの頭を押さえつけた…

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「くやしいのですっ…」

 ジャムを入れた紅茶のカップの縁に唇をつけて、ふーふー吹きながら悔しがるコレットさん。
 あの後、ま、落ち着いてお茶でも飲もう、ということになって、お店の裏で紅茶をご馳走になっている。

 理由を聞いてみると…
  僕が冷たい
  →最近あんまり会ってないから…?
  →でも、自分はいま、なでられて幸せな気分!
  →じゃぁ、なでてあげれば、幸せ気分?!

 ………なんという…唐突な行動の裏に、こんなかわいらしい思考が…
 向かいに座ってちょっとむくれる少女と甘い紅茶を飲みながら、僕はとっても幸せで。

 届かなかったけど、ノックアウトされるぐらい届いたよ、コレットさん。



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