★ほんとにほんとに大感激なことにっ! ルトちゃん([0319] ルトヴィカさま/PL:ななんさま)のとこでキリバンを踏んで、リクエストしたらこんなイラストがっ!! その1 / その2 あまりにうれしかったので、1本書いてみましたっ! |
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新しい装備、通称「ばかいとセット」がうれしくて、試し切りに森に出かける。 「君に用はないんだよ…」 大剣をえいやっと振り下ろすと、きれいな銀のバラを残して帰っていく。 「……ま、いっか。もって帰ろう…」 バラを拾い上げて、その後、無事ぷーさんから蜂蜜を奪い取る。 「あ、これと、これと…うん、できるかな、これで。」 素材値と加工値を考えながら、ついでに熟したリンゴをひとつ拾った。 工房にもどって、調合。 僕が新しい装備をつくるのにドタバタしているうちに、コレットさんは蜂蜜料理屋さんを開店していた。 さすがに、お店のものをつまみ食いしたりはしないだろうから… ………いや、コレットさんのことだから、堂々とつまみ食いするかも?! ---------- 「はわっ! よーこそなのです! 真新しいお店に入ると、くるっと振り返りながら満面の笑顔で出迎えてくれるコレットさん。 「………それ……何がまざってるのさ…?」 闇鍋、という名の甘い香りのする商品を目の前に、僕はそんな言葉をつぶやいた。 「企業秘密なのです〜♪ いたずらっぽい笑顔で商品の説明をはじめるコレットさん。 「………いや、えーっと…うん………」 しかし、どうみても、怪しげなものが混ざってそうな料理に僕は躊躇する。 「えぇぇぇ…買ってくれないんですかっ…?」 うるうるっとした瞳で僕を見上げるコレットさん。 いつものように手を伸ばそうとして、自分の手に持っているものを思い出した。 「あ……はい、これ。今日はね、開店祝いに来たんだ。 小さな瓶に詰めた作りたてのジャムをコレットさんに差し出す。 「はわっ?!…いただきますっ!」 さっきのことは忘れたように、にっこりと微笑むと、うれしそうに受け取ってくれて。 「……じゃぁ、邪魔にならないように帰るね?お店、がん……」 ―――どんっ ---------- 「もう帰っちゃうんですかっ?!」 いつものように勢いよく抱きついて、見上げるように僕を見つめるコレットさん。 「……いや…えーっと……」 ひとつ息をついて、コレットさんの猫耳をふにふになでる。 「……むぅ…ルーシェさん、なんだか冷たいのですぅ」 ぷぅっと頬を膨らませて、ちょっとにらむように僕を見つめるコレットさん。 「そんなことないよ…?お店、開店したばっかりでしょ? 説得を試みるも、僕の胸に額を押し付け、イヤイヤするように首を振る。 「……わかりましたっ!」 えぇ?なに、なにがわかったのさっ?! 「いつもいつもなでられてばっかりだから、なで返すのですっ!」 えぇぇぇ…?なにがどうしたのさ……?! しかし、彼女の小さな手は僕の耳のあたりまでしか届かず…… 「はうっ……と、とどかないのですっ…」 えいっ、えいっと、じたばたする姿があまりにかわいらしい。 ---------- 「くやしいのですっ…」 ジャムを入れた紅茶のカップの縁に唇をつけて、ふーふー吹きながら悔しがるコレットさん。 理由を聞いてみると… ………なんという…唐突な行動の裏に、こんなかわいらしい思考が… 届かなかったけど、ノックアウトされるぐらい届いたよ、コレットさん。 |