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◆  SS ◆

初大爆発と……

 変更された計画にそって、調合開始!

琥珀の誘惑 あまーい香りの淡い琥珀の少しとろみのある香水。
ダイス:「23」個
/B/2/B/1/1/6/B/2/B/1/8/7/1/5/3/2/3/4/1/5/7/6/1/
難易度:「8」目標値:「5」達成値:「9」アクシデント:「6」
 
☆ 作成時間を延長しました。
☆ 【魔法力】を使用しました。
★ アクシデント:24点のダメージ!
★ 〈琥珀の誘惑〉の作成に失敗しました。
★ ルーシェは倒れてしまった!

 え……な、なに…………

 大きな爆発音とともに目の前が真っ白になり、
 僕はそのまま床に倒れた……

★☆★

 鋭い痛みに目を覚ます。
 下半身から脳天に突き抜けるような痛み。
 そして、じわじわと鈍い痛みを伝えながら…

 や、やめ…入んないって……む…むりだ…から……ゆるし…て……

 侵食してくるようなその痛みに、ギブアップの声を上げる。
 うつぶせに倒れた床に爪を立て、目じりから涙が今にも零れそうになる…

 僕はその痛みから逃避するように、なんでこんな状態になっているのか、記憶の糸をたどり始めた………

★☆★

――カチャ。

 ドアが開く音。そして、小さな足音。誰かが入ってきた気配。
 床に倒れた僕は、その音に意識を戻す。
 なんだか体が重くて動けないし、まぶたも重い。

「薬はある?」
 そんな声が聞こえた。

――薬…あぁ…抽選でもらった苔がその辺に…

 そう答えると、しゅっ、っと小さな音が聞こえた。
 釜に火を入れたのだろうか…

 なにやら下半身がすーすーする感覚で意識が覚醒する。
 そして、ズキン、とした痛み。
 しかし、だるくて声も上げられない僕。
 いったい何が起こっているのだろう…

「……このままではコケンにかかわる…必ず助けてあげるのでまって……」

 そんな声が聞こえたような、聞こえなかったような…

★☆★

 下半身の痛みは続くものの、僕は何とか目を開けた。
 目の前には、ウロコ、いや、サカナ、いや…マーマンさんだぁ…!

 床にひれ伏したままではあるが、視線を上げれば目が合う。

「ショック療法…大成功…」

 満面の笑顔でそんな言葉を僕にくれたんだ。
 びっくりして僕は起き上がる。
 な、なんで…ズボンが半分脱げて……あわてて、ぐいっと引っ張りあげる。

 あ、あれ…起き上がれたよ…?

 床にへたり込んだまま、目の前のマーマンさんのお話を聞けば…
マレマロマさんとおっしゃるらしく、僕の調合失敗の大爆発を聞きつけてきてくださったそうだ。
 で、ここにあった薬で座薬を作り看護したけれど、僕は起き上がれなかった。
 ので、このままではいかん、っと、わざわざ薬を買ってきて、特大の座薬を……

 えぇぇ、看護……?!座薬……?!

 僕は説明を聞いて青くなったり赤くなったりしつつも、なんとかお礼を言うことができた。

 方法はどうであれ、マレマロマさんのおかげで助かった…けど。

 僕の初大爆発は、マレマロマさんの痛みを伴う初看護の記憶とともに、ずっと忘れない経験となるだろう…

 うー…かっこ悪い…
 


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